研究テーマ

1)脳・神経系におけるビタミン等の生理活性物質の作用

2)刺胞動物モデル生物を用いた進化神経生物学

3)味覚器形成のしくみ

味は、口内の粘膜にある味蕾で感じられます(右写真、色の薄い洋梨状の部分)。味蕾は、大きさが0.1mm程度で100個ぐらいの細胞で構成され、常に古い細胞が死んで新しい細胞に入れ替わっています。また、味蕾周囲の細胞も同様に入れ替わります。それにもかかわらず、味蕾はいつも同じ形状を保っています。また、味蕾とつながる神経は、味を感じる味蕾の細胞(味細胞)が入れ替わる度に、結合を作り直します。味細胞は、甘・旨・苦・酸・塩味の主に1種類に反応するので、味細胞が入れ替わるたびに、神経は適切な味細胞を識別して結合する必要があります。私の研究室では、どのようなしくみで味蕾がその形状や神経との結合を維持しているのか遺伝子改変マウスや電子顕微鏡(左写真)などを用いて研究しています。また、栄養不足や薬の副作用で味覚障害が生じるしくみについても研究しています。