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★プロフィール★ |
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早渕 仁美(ハヤブチ ヒトミ) |
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国際文理学部 食・健康学科/大学院人間環境学研究科/公衆栄養学(栄養指導学)研究室/教授
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次世代の食育における減塩への取組み 〜「和食文化の継承」と「減塩」〜
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「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録され、「日本の伝統的な食文化」を見直し継承しようという機運が国内外で高まっています。日本人は長寿で肥満は少ないものの、食塩摂取量は依然として多く、高血圧者が多いのが現状です。2013年世界保健デーのテーマに高血圧が選定され、WHOは塩分摂取の新ガイドラインを発表、減塩への取り組みが国際的課題となっており、和食文化の継承には減塩が不可欠になっています。そのための取り組みと食環境整備の必要性について、以下のような内容を中心に紹介しています。
1.栄養バランスが優れた「日本型食生活」の課題と対策 2.「美味しい減塩弁当で無理なく減塩」の試みと検証 3.減塩品と従来品の二重盲検官能評価の試みと検証 4.食環境整備の必要性
今後は、食事バランスガイド等を活用して望ましい日本型食生活の実践を促すとともに、食塩量を考慮した健康な食事が選べるような食物と情報を提供する食環境を整備するなど、生活習慣病予防に役立ち、健康寿命の延伸とQOLの向上につながる食育が推進されることを願っています。
(「保健の科学」平成26年3月号特集 「今,改めて,日本における減塩対策を考える−健康寿命の延伸に向けて」より) |
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<食育のすすめ>
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日本人の 2003年の平均寿命は、女性85.33歳、男性78.36歳、日本は世界に冠たる長命国になりました。しかし、日本人全てがその寿命を全うし、幸せな人生を送っているわけではありません。過剰なストレスによる自殺者や生活習慣病等による寝たきり者の増加は、深刻な問題です。全ての人が健やかで心豊かに生活できる、真の「長寿」社会にすることが私たちの課題です。 栄養・食生活の分野では、 2000年3月厚生労働省が「健康日本21」の中で、栄養状態を良くするための適正な「食物摂取」、そのための「行動変容」、それを支援する「環境作り」の目標を掲げ、3省(厚労省・農水省・文科省)合同で「食生活指針」が策定されました。2003年5月には基本的な方針を定めた「健康増進法」が施行され、総合的な推進が図られています。今春からは学校教育に栄養教諭制度が導入され、給食だけではなく食に関する指導が行われることになっており、「食育基本法」制定の準備も進んでいます。
食育基本法は、心身の健康増進と豊かな人間形成、食に対する感謝の念の醸成、伝統的な食文化等への配慮、食の安心安全の確保等を基本理念としています。最近は食と身体との関わりが重視され、心との関わりや文化・社会・環境との関わりが軽視される傾向にあります。しかし、食は身体の健康だけでなく、心の健康にも大きく関わっており、健全な社会と環境の保持にも影響を与えます。「何を食べるか」だけでなく「どのように食べるか」という「食のあり方の本質」を見直す時期にきていると思います。
栄養や食事に対する無関心が、不適切な食物摂取や不規則な食生活となり、心身を不健康にして社会の活力を低下させ、さらに食料自給率の低下や環境破壊にも影響を与えていることに留意したいものです。自分の行動の選択は自己責任ですが、より良い選択ができるように、適切な情報と知識を提供する環境を整備することが望まれます。特に、次世代を担う子どもが健やかに生まれ、育つように、子どもを生み育てる若者たちが、栄養や食事に関心を持ち、正しい知識と情報に基づく適切な食の選択をして欲しいと思います。
食生活は自分だけの問題ではなく、次代の社会にも影響を与える大切な日々の営みです。また、一生懸命頑張った後の食事はご褒美であり、何より楽しみなものです。食べる喜びを感じることで、「良い一日だった」「生きていて良かった」「家族って良いなあ」というような、安らぎや幸福感を覚えます。これからのストレス社会を生き抜く心身の原動力となる「楽しい食卓」を目指した「食育」が必要です。 (「小児歯科臨床」Opinionより 2005.3) |
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『だれでもわかる・だれでも使える 食事バランスガイド』を発刊!
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「食事は、生きるために必要であると同時に.楽しむために必要なもの。一生懸命頑張った後の食事はご褒美であり、何より楽しみなものです。食べる喜びを感じることで、 “今日もいい一日だった”“生きていて良かった”という安らぎや幸福感を覚えます。そのような食事を共にする家族は何より大切なものであり、楽しい食卓があれば、家庭崩壊などは考えられません。心身の健康には“何を食べるか”だけではなく、“どのように食べるか”が大きく関わっているからです」 |
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私たちが1日に「何を」「どれだけ」食べたらいいのか、望ましい食事のとり方とおおよその量を分かりやすく示した逆三角形のコマ型のイラスト、それが食事バランスガイド。厚生労働省と農林水産省がこの「日本版フードガイド(食事バランスガイド)」を策定した時、検討会の委員を務めたのが早渕さんです。 縦割り行政の中で、省が合同でつくった日本版フードガイドは、食品ではなく、食文化を表す料理で示しているのが特徴。世界に誇れる画期的なものです。そのフードガイドを、一人でも多くの方に知ってほしい、食環境整備に役立ててほしいという思いから、今回、この本を作りました」 中身は、自身の食の体験から、食事バランスガイドの見方・使い方、自分や家族のための簡単活用術まで。賢く選んでおいしく食べるためのポイントやアドバイスが満載です。 (「西日本リビング福岡中央」より 2008.3) |
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食育と食の指導に活かす 『食事バランスガイド Q & A 』が登場!
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小中学校や幼稚園・保育園など食育の場で、あるいは、地域・健康づくり活動の場で、さらにフードビジネスの最前線に立つ人のために、専門家として「食事バランスガイド」をどのように理解し、指導に活用したらよいか、Q&A 方式でわかりやすく解説! |
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食事バランスガイドを 一緒に活かしましょう!
農林水産省「平成20年度 にっぽん食育推進事業」
食育五輪2008inふくおか 福岡発食育&食環境整備ネットワーク 詳しくはこちら!
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