本の紹介


 勉強や仕事で疲れた時に、紅茶と甘いお菓子でほっと一息。甘いお菓子を口に頬張ると、なんだか元気がわいてきます。お菓子は日常生活に欠かせない存在と言っても過言ではないでしょう。現在では数え切れないほど種類のあるお菓子には、それぞれ多様なルーツやエピソードが存在します。今回はそんなお菓子にまつわる図書を3冊紹介します。

山本ゆり子文・写真『芸術家が愛したスイーツ』
 ヴァニラ風味のスフレに、いちじくのタルト、スミレのアイスクリーム…どれも甘く可愛らしいスイーツ。実はこれらのお菓子、世界的に有名な芸術家たちが好んだスイーツでもあるのです。スフレはロートレック、タルトはルノワール、アイスクリームはコクトーが好んだものです。名作を生みだした偉大な芸術家たちも、現代の私たちと同じようにスイーツを愛していたとは驚きです。「彼らが愛したスイーツを探求することで、偉大な芸術家たちを、甘いものが大好きなひとりの人間として身近に感じていただければ、著者冥利につきるというものだ。」(p.158より)とあるように、芸術家たちのひと味違った側面を知ることができる一冊です。

八百啓介著『砂糖の通った道:菓子から見た社会史』
 私たちの住むこの北部九州には、カステラや饅頭、羊羹など、多彩な名物菓子があります。これらのお菓子は、北部九州が歩んできた他国との交流の歴史の中で発展してきました。「近年、江戸時代の長崎街道を古代中国とヨーロッパとを結んだ「絹の道」であるシルクロードになぞらえて「砂糖の道」すなわち「シュガーロード」と呼ぶようになった」(p.12より)とあるように、北部九州は特にお菓子が豊富に生まれた地域だったのです。本書では、今日では名産となったお菓子が地域や産業の影響を受けながら、どのように発展してきたかを読み解いています。

真下弘孝著『不思議なかたち:食べもの編』
 小腹の空くおやつ時。もぐもぐお菓子を頬張っていると、ふと「これはなぜこんな形をしているのだろう?」と疑問に思うことはありませんか。例えば、なぜドーナツには穴が空いているのか。なぜ板チョコの表面は凸凹しているのか。本書ではそんなお菓子やパンなどさまざまな食べもの80種以上の不思議な形の理由を掲載しています。形の理由の他にも、その名前の由来や歴史など、おやつ時がより楽しくなる雑学が満載です。


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