本の紹介


  休みの日に雨が降ると、外に出るのが億劫になって家でごろごろと過ごしてしまう――、そのような何気ない行動の背後に、靴やバッグが濡れるのが嫌だとか、傘をさすのが面倒臭いなどの理由だけでは説明できない何かが潜んでいるかもしれません。
  動物は、それぞれの種に応じ、天候や気温などの環境の変化に対して様々な反応を示します。もちろん私たち人間もその例外ではありません。雨の日に外出するのが億劫になってしまうのも、私たちのもつ動物的な感覚に因るものかもしれません。今回はそんな動物の行動について書かれた3冊の本を紹介します。


 本書に登場する「雨の日のネコ」は、「寝ている布団をたたもうとしても、まだ寝たまま。構わずたたむとコロンとそのまま転がって落ち、それでもグーグーと眠っている」(p.106)というように、朝になって飼い主が目を覚ましても起きる気配を見せません。ペットとはいえ決して飼い馴らされることなく、気ままに暮らすネコたちの日常を描く本書には、飼い主の視点で切り取られたネコたちの奇妙で愛らしい行動が満載です。ネコたちの不可思議な行動の謎を解きたい方は、ぜひご一読ください。


 鳥取環境大学で動物行動学・人間比較行動学を研究する著者とその教え子たちによる研究の日々を描く本書は、笑いと感動、そして多くの動物たちに接することの喜びに満ちています。
  動物たちを「思考力と心をもった存在」(p.202)として捉える著者の研究対象は、研究室で飼育しているシマリスやイモリなどにとどまらず、自宅の近所で飼われているイヌや、ある日突然家にやって来て、しばらくの間共に暮らしたネコにまで及びます。動物と人とが織りなすドラマの数々をご堪能ください。

 自閉症の動物学者として世界的にその名を知られる著者が、まるで動物たちから直接話を聞いてきたかのような繊細なまなざしで、動物の心を読み解いています。一般の家庭で飼われているペット、また動物園や牧場などで暮らす多種多様な動物や家畜たちの「幸せ」について語る本書は、それぞれの種にとって望ましい生活環境とはいかなるものかを分かりやすく提示しています。
  「人は精神的につらいとき、何とかしたいと思う――いやな気持ちを忘れて、いい気持ちになりたい。これは、動物でも同じだ」(p.15)という一節が強い印象を与える本書は、動物たちへの深い思い遣りや共感の念に溢れています。動物たちに対する著者の熱い思いに胸を打たれる1冊です。

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