食品学研究室  

SHIRAISHI'S LABO.

 

納豆粘質物ポリ-γ-グルタミン酸(γ-PGA)の生産に関する研究

 

 

*ポリ-γ-グルタミン酸(γ-PGA)とは?

納豆をかき混ぜた時にでる粘りの成分で、うまみ物質として有名なアミノ酸であるグルタミン酸がたくさんつながったものです

(グルタミン酸がα-γ位で連なったポリマー)。納豆菌(Bacillus natto)を必要な栄養素の揃った培地で培養することにより得られます。

培養後の培養液はとても粘度が高く糸を引き、研究室ではその培養液からγ-PGAだけを精製し乾燥させたものをγ-PGAとして保管しています。

保湿性、生分解性に優れ、現在あらゆる方面での利用が期待されています。

 ポリ-γ-グルタミン酸

平成15年度は、γ-PGAを作る納豆菌の、種菌としての利用を検討する為にその育成方法の研究をしました。

<H15年度 要旨より抜粋>

〜納豆菌はPGA生産において不安定で、種菌を管理することが困難である事が知られている。

また大量培養する場合、種菌として胞子を用いることが望ましいとされている。本年度は、昨年度に引き続き胞子の調整について検討した。

菌株は、(株)成瀬発酵化学研究所より入手したBacillus natto成瀬株 を使用し、培地の組成、液体培地と固体培地、培養日数などの条件で

胞子形成について検討した。検討の結果、栄養細胞をほとんど含まない胞子を調整することに成功した。

引き続き調整された胞子を種菌として、PGA生産について調べた。