本の紹介
本の紹介 No.50 平成30年7月1日
ふとした拍子に香る懐かしい匂い…
四季折々、朝・昼・晩、晴天・曇天・雨で変わる匂い。
みなさんはどんな香りで癒されますか?
今回は“香り”についての本を紹介します。
吉田揚子絵と文 『お香が好き。 : にほんの香りを楽しむための便利帖』
ソフトバンククリエイティブ, 2008.5 請求記号792/15学
お香は、身近な香りとして日常生活に取り入れやすいものとして古くは飛鳥時代からあったようです。
この本は、暮らしのなかにお香を気軽に取り入れるためのアイデア、より深く楽しむための知識を紹介するイラストエッセイでもあり、香りの選び方、手紙や名刺に香りを寄せる文香のすすめ、旅先で香りを楽しむコツ、空薫や聞香の始め方、また香袋の作り方など毎日が楽しくなる「お香」活用ガイドです。
石橋郁子文 ; 宮野正喜写真 『香千載 : 香が語る日本文化史』
光村推古書院, 2004.9 請求記号792/I71
“源氏香”という言葉を聞いたことありますか? 5種の香をそれぞれ5包ずつ計25包作り、任意に5包を取出して炊き、香の異同をかぎ分け、5本の縦線に横線を組み合わせた図で表します。図は52種あり、源氏物語54帖のうち、桐壺と夢浮橋を除く各帖の名が付けられており、後水尾天皇の時代に考案されたといわれています。この様に歴史から遊びまで美しい写真付きでわかる、お香の魅力に迫る一冊です。世界でも類を見ない日本の「香道」の世界をのぞいてみませんか。
筒井康隆著 『時をかける少女』
角川書店, 1976.2 請求記号 角川文庫/つ/2-7
放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。このにおいをわたしは知っている―そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床にたおれてしまった。そして目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こり始めた。思春期の少女が体験した不思議な世界と、急展開とともに彼女の恋心も描かれる甘く切ない結末が待っている。この話の中に出てくるあまい香りとは・・・。映画・舞台・ドラマ・マンガにもなった小説です。
[ 前に戻る ]