福岡女子大学 女性研究者支援室

トピックス
2014/06/03
始まりました!! 「福女生に聞く、わたしの研究ライフ☆」vol.1

さて、女性研究者支援室の新しい取り組みとして「福女生に聞く、わたしの研究ライフ☆」が始まりました!
これは、福岡女子大学大学院で研究をしている大学院生の方々に研究生活や学校生活、日常生活をインタビューしてご紹介するものです。大学院進学に悩む学部生の方や、大学院ってどんなところ?と興味を持っている方は、ぜひ読んでみてくださいね!

 

記念すべき第1回目は、馬(ま)先生の大気環境学研究室で研究されている、
人間環境学研究科 環境理学専攻 修士課程2年の山本麻理子さんにインタビューをしました。

                      
ではさっそく、インタビューをご紹介します!

                       インタビュー日時:平成26年5月21日fine
                       メインインタビュアー:女性研究者支援室員 栗田(クリリン)bear
                       サブインタビュアー・文章起こし:女性研究者支援室員 柴田(しばっちゃん)rabit

 
支援室員 クリリン:山本さんは宗像高校にお勤めなんですよね?
山本さん:はい、宗像高校で化学の教諭をしています。

 
クリリン:では、お勤めをされながら、例えば週1回ぐらい福岡女子大学に来られて研究活動をされているのですか?
山本さん:基本的には宗像高校でフルタイム勤務をして、土日や平日の夕方以降を中心に大学で研究をしています。
昨年度は、福岡県の長期派遣研修制度を使って平日にフルタイムで大学に来て研究をしたり、講義を受けていました。今年度は勤務校で働きながら空いている時間を見つけて修士論文を仕上げています。

 
クリリン:平日の夕方は何時ぐらいから大学に来られているのですか?
山本さん: 時間は高校の状況によって変わりますが、子どもを保育園に預けているので平日はあまり遅い時間までは残れません。やはり週末が中心ですね。
支援室員 しばっちゃん:お子さまがいらっしゃるんですね!!
 
  
 ►研究について
 
クリリン:では、ここからは研究についてお聞きします。研究テーマは大気環境学のどのような内容ですか?
山本さん: 私は高校の教諭なので、エネルギー環境教育の推進をテーマにしていて、火力発電のモデル装置を使った教材・教具の開発をしています。
火力発電所をミニチュア化した装置を作って、発電の様子を確認したり、排出されるガスを測定し、この装置が高校の授業でどのぐらい活用できるかを確かめて、最終的にはエネルギー環境教育を具体的に実現化していくためのツールの開発を目標としています。
 

クリリン:高校の生徒さんに研究のお話をされる時、生徒さんの反応はどうですか?
山本さん:「ふーん」と聞いていますよ(笑)。中には興味を持っている生徒もいて、環境関係の大学を志望する生徒もいます。
クリリン:私も環境に興味があって、大学時代環境科学科には進んだのですが、あまり詳しくなくて…(苦笑)

 
クリリン
:この研究テーマになったきっかけはありますか?
山本さん:やはり教員として、大学院で学んだことを高校へ持って帰って、今後の教育活動に生かせる研究をしたいという思いがあったのと、ちょうど東日本大震災から1、2年経った時期で、日本の電源構成が原子力から火力発電に変わった状況であったため、エネルギー教育と環境教育をテーマに決めました。

 
クリリン
:研究で行き詰まったことはありますか?
山本さん:行き詰まってばかりですよ(笑)昨年度に作った装置を使って、今年度は高校で実験してみようと、まさに昨日実験してみたら、大学と高校とで実験環境に差があり、教室中が煙だらけになりました。研究室で実験がうまくいっても、このままでは高校の授業で使用できないことが分かったので、改良をしなければなりません。
やはり実験は、周りの環境でうまくいったりいかなかったりします。

 
クリリン:今後どのように研究を進めたいですか?
山本さん:学校現場に研究内容を持ち帰って、ここで学んだことを生徒たちに還元していくことが自分の責任だと思っています。そのために、装置をどのように改良したら生徒が安全にわかりやすく装置を使えて、学習効果があるのかということを追究していきたいです。
ほかにも、この大気環境学研究室ではPM2.5の研究もされていて個人的にとても興味を持っているので、この分野の勉強も深められたらと思っています。


しばっちゃん:研究をしていて楽しいと思える瞬間はありますか?
山本さん:あります!!例えば、問題を乗り越えて装置の改良がうまくいった時や、自分の修論テーマ以外の研究についても今までわからなかったことが、色々考えて理解できた時などです。馬先生が書かれた論文を理解できた時も楽しいですね。


しばっちゃん:まさに、研究しているからこそ経験できる楽しい瞬間ですね!
山本さん:はい、大学院に来たからこそ「勉強」や「学ぶ」ということへの意識が上がり、学部時代には気付かなかった楽しさを感じています。


しばっちゃん:学部生時代から今の研究テーマに興味があったのですか?
山本さん: 私の学部時代は大気環境学研究室はなく、池田先生の物理化学研究室に所属していて、表面張力について卒業論文を書きました。学部時代と勉強内容は違いますが、昨年度受講した池田先生の講義を通して、学部時代の勉強と今の研究をつなげることができました。

 
 ►大学院について

 
しばっちゃん:大学院に来てから受けた講義で、お気に入りの講義はありますか?
山本さん:昨年度の後期に受けた池田先生の「分子環境化学特別演習Ⅱ」です。物理化学を使って大気中における雲の生成を考察していくという内容の授業が面白かったです。
しばっちゃん:むむ…難しそうな内容ですねー。文系のわたしにはさっぱり…(汗)

 
クリリン:この大学院を選んだ理由をお聞きしていいですか?
山本さん:福岡県の長期派遣研修制度を使って行ける大学院の中に福岡女子大学があって、私の母校でもあること、そしてまだ子どもが小さいので家から近いことなどから福岡女子大学大学院を選びました。

 
クリリン:山本さんが感じるこの大学院の魅力を教えてください。
山本さん:まず、自分がやりたいと思ったことをかなえてくれる環境が、ハード面・先生方との関係面のどちらについても整っていることです。
そして今年度、新校舎ができ、新たな分析装置が入ったこともあって、他の大学まで装置を借りに行かなくても学内で行える分析が増えたことも魅力だと思います。
大学院で自分がやりたいことを選んでそれを実現できることは、とても恵まれていると思います。

 
 ►プライベートについて

クリリン:プライベートについてお聞きします。お仕事、子育て、研究とお忙しい毎日だと思いますが、オン・オフの切り替え方はありますか?
山本さん:基本的にオンが長いのですが、家に帰ってビールを飲めばオフになります(笑)。
出勤のために車に乗ればオンです。休日でも生徒に会ったときは瞬間的にオンになります。
大学内でも勤務校の卒業生に会うこともあるので、そのときはオンになりますね。あと、趣味の時間はオフになります。

 
クリリン:あら!ご趣味は何ですか?
山本さん:大学院に来て、去年の体育祭をきっかけにバドミントンを始めました!馬先生がとてもお上手で、去年の体育祭に研究室のみんなで参加し、2位になりました。今もたまに新しい体育館で練習しています。
クリリン:それはいいですね!研究室がひとつになる感じですね!

 
しばっちゃん:先ほどお子さまの話が出ましたが、お子さまはおいくつですか?
山本さん:4歳の女の子の双子なんです。
しばっちゃん:え!では、お仕事をされながら、双子ちゃんの育児と研究もされてて、とてもハードですよね。
山本さん:はい、ハードですね・・・(笑)
しばっちゃん:でも、可愛いお子さまの顔を見られると疲れも吹き飛ぶのではないですか?
山本さん:はい、寝顔を見ると吹き飛びますよ(笑)起きているときは大変です。

 
しばっちゃん:お忙しい毎日かと思いますが、何か家事の時短テクなどはありますか?
山本さん:適当に手を抜いて、ある程度のところで妥協をする、という感じです。
しばっちゃん:「手を抜く」というのもテクニックが要ることですよね。両立の範囲が広すぎてびっくりしました!それはビールを飲みたくもなりますよね!

 
しばっちゃん:もしかしたら研究をされている時間がストレス発散のひとつになっているかもしれませんね?
山本さん:それは大きいですね!!研究室に来て勉強に没頭しているときや修士論文に取り組んでいる時間はとても充実しています。研究室に来る時間が楽しいです!

 
クリリン:ご家族から、研究への応援などはありますか?
山本さん: 娘たちが「お仕事もお勉強もバドミントンもがんばってねー!!」と言ってくれます(笑)。
 
 ►学部生のみなさんへ一言!
 
しばっちゃん:ここまで研究、プライベートのお話をたくさん聞いてきましたが、大学院進学をしようか悩んでいるみなさんへ一言お願いします。
山本さん:  私は社会で一度働いてから「もう一度、勉強してみたい」と思うようになり、大学院に来ましたので、勉強できること自体がありがたく、新鮮で充実しています。
学部生の方が大学院へ進学される場合、自分の勉強がさらに深まるし、プラスの面は大きいと思います。
今、大学院に進もうか悩まれているのであれば、その理由が大事なんだと思います。
大学院進学を考える理由が「就職活動をしたくない」「まだ社会に出たくない」というネガティブなものではなく、学問に対して誠実な気持ちで「面白い」「追究したい」という知的成熟が伴った気持ちからであれば、大学院に進学する価値は本当に大きいのではないでしょうか。
そこまで、大学院に強い気持ちをまだ持てないとしても、大学院進学と就職のどちらにも何かしらの魅力を感じるからこそ、悩まれるのだと思います。どちらの道にも自分が感じる魅力があるのだから、あまり追い詰めて考えすぎず、安心して自分の道を選ばれたら良いのではないかと思います。

 
しばっちゃん:山本さん、今日はたくさんお話を聞かせていただき、ありがとうございました。最後に、今、研究室での癒しグッズや、はまっているものがあれば教えてください!
山本さん:癒しグッズですか?!ん~…、このカプチーノに、はまって飲んでいます!



(カプチーノとご愛用のマグカップを見せてもらったので、写真を撮らせていただきました!)
 
山本麻理子さん、ありがとうございました!


「福女生に聞く、わたしの研究ライフ☆」~大学院ってどんなところ?~
 山本さんへの質問がありましたら下記のアドレスに質問をお送りください。


 Mail: frsupport☆fwu.ac.jp
※(☆を@に変えて送信してください。)


送信の際は、“山本さんへ質問です”とご記入ください。
学部生の皆様!質問をお待ちしております!

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