病気対策

大量にカエルを飼っていると、病気が発生することがある。特に、伝染性の病気だと水槽のカエル全てがダメになってしまうので隔離する必要がある。以下に、代表的な二つの病気に対する対策を示す。



カサカサガエル(Gray skin)

症状

皮膚がカサカサになり、ひどくなると痩せて下腹部で出血を生じる。原因はセンチュウ。脱皮した表皮をノマルスキー型微分干渉顕微鏡で観察するとセンチュウが観察される。

治療法

  1. 0.1g/l Thiabendazole (溶けにくいので三角フラスコで溶かしておく)に病気のカエルを一晩入れておく。
  2. 最初は暴れるので、蓋をして水槽から飛び出さないようにしておく。
  3. 翌日、汲み置き水でカエルをよく洗ってやる。
  4. 5mg/l (100mg/20lくらい作っておく)Oxytetracyclin(抗生物質) で3日養生させる
  5. 2週間後同様の処理を行う。


風船ガエル

症状

皮下に体液がたまる。原因としては、注射時の細菌感染が考えられる。その場合、体液の顕微鏡観察で多数の細菌が観察される。

治療法

  • 0.01g /l Nalidixic acid で養生させる。
  • 100μg/ml(カエルの体積)程度で適当な抗生物質を腹腔内に注射する。ただし、抗生物質量が多すぎると直ちにショック死するので注意。100g程度のメスガエルだと、10mgの注射が必要だから、100mg/mlの抗生物質なら100μlの注射となる。


実験形態学