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第69号

平成19年 3月16日

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文学部長随想

大学改革と授業改善


文学部長
森 邦昭

 本学は今まさに大学改革の渦中にあります。大学改革は、なぜ避けられないのでしょうか。東京工科大学長の相磯秀夫氏は、学術の急速な進歩や、大学を取り巻く社会環境の変化などに、大学が対応できなくなっていると見ておられます。いわば黒船の来襲とも言うべき時代の要請によって、大学は体質改善を余儀なくされているのです。体質改善を果たしえる大学改革には、大学のパラダイム・シフトをもって臨む以外に道はないというのが相磯氏の考えです。

 では、どのようにすればパラダイム・シフトを行うことができるのでしょうか。跡見学園女子大学長の山崎一穎氏は、大学改革そのものがFD(faculty development)活動であると言っておられます。個々の教員が能力を高めて授業改善を押し進めていけば、教員の教育力の総体としての大学力が高まるので、FD活動が大学の体質改善、大学改革に直結するというわけです。

 教育哲学者の宇佐美寛氏は、授業研究批判三部作(『大学の授業』1999年、『大学授業の病理―FD批判―』2004年、『授業研究の病理』2005年)で、大学の授業を変えようと提案しておられます。「講義は、学生をたるませる。講義をやめよう」「読み書き能力こそ、学力の基礎・中核である」「学生による授業評価は、有害である」など、刺激的な主張がなされています。その要諦は、「学生の学習活動を中心に置く授業への『コペルニクス的』方向転換」にあります。

 本学のFD部会でも、授業の質を向上させるための授業アンケートの新方式を工夫しました。そのような授業改善の試みからも大学のパラダイム・シフトを加速させていくことが、本学の今後の大学改革にとって重要だと考えます。


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