環境理学科 植物細胞工学研究室
- 植物は光をどのように利用するのか? -
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【研究内容紹介】植物は、太陽光のエネルギーを利用して、光合成といわれる生体反応によって、水を分解し、酸素や糖などの有機化合物を生産しています。ここで生産された酸素や有機化合物は、進化の過程で呼吸をつかさどる真核生物の出現をも促し、現在の地球の生態系を形成してきました。 光エネルギーを捕獲して化学エネルギーに変換する装置は、葉緑体内にある数種類のタンパク質複合体から作られています。このタンパク質複合体には、光を捕獲する色素や、マンガンや鉄をといった遷移金属を含む酸化還元物質が整然と機能的に収納されていて、タンパク質複合体内あるいはそれらの間の電子やエネルギー等の流れが方向性をもって効率良く行うことに役立っています。 また、光はエネルギーとしてだけではなく信号としても利用され、植物の芽生え、生殖、成長などほとんどの生体反応に重要な働きをします。 植物が光をどのように利用するかを研究することは、生物がどのように環境に適応できるのかというモデルケースとして重要な知見を与えるだけではなく、生物を模した機能素子の開発にもつながります。
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【本年度の研究室】 田村 典明 (教授) 大坪 繭子 (助手) 大学院生 2名 4年生 4名
シロイヌナズナはゲノムサイズが小さく生活環が短いため実験室で扱いやすく、モデル高等植物として植物の遺伝子の機能解析に幅広く用いられています。対凍性獲得のメカニズムについて研究しています。
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