ようこそ 山中光義 研究室へ

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                             研究室の紹介

  

 学部の卒業論文はMatthew Arnoldを、大学院の修士論文はShakespeareを、その後、Thomas HardyやWilliam Wordsworthその他のロマン派詩人など、20代は恩師の助言通りに、裾野を広げるべく色々と摸索を続けてきましたが、ちょうど20代の終わり頃にある人の論文からバラッドの存在を知りました。翻って、それまでの自分の関心の対象であった詩人たちをみてみると、なんとすべての者たちが人生のどこかの段階でイギリス伝承バラッドに関心をいだき、模倣詩を残していることがわかってきました。以来今日まで、伝承バラッドと詩人の残したバラッド詩の系譜を確立することをライフワークとすることになりました。

 18世紀以降今日までのすべてのイギリス詩人が関わってきますから、詩に興味を持って研究室に入ってくる学部学生の相手をすることはわたし自身の勉強になり、いつも感謝しています。

 大学院が発足して11年になりますが、当初から授業の1つは院生の希望により、独りではなかなか読まないような大作を読むことにしました。一字一句まで精読するという方法ですから、大変な時間を要します。John MiltonのParadise Lostに2年、Edmunde SpenserのFaerie Queeneに6年といった調子です。今は、Arthur Golding訳(1567)でOvidのMetamorphosesを第9巻まで終わりましたが、15巻を読了するには後2年近くかかるかも知れません。

 院生たちには、授業以外に、他大学教員たちとの共同研究に積極的に参加させていますが、その成果の一端として1998年に『英国物語詩14撰―伝承バラッドからオーデンまで』(松柏社)、2002年に科学研究費(出版助成)を得て 『英国バラッド詩60撰』(九州大学出版会)を出版してきました。現在進行中のプロジェクトとして、1つはチャイルド・バラッド305篇の全訳(3巻)、もう1つは18世紀以降今日までの約900篇のバラッド詩のデーターベース作成がありますが、前者は第1巻が間もなく刊行、今第2巻に取りかかっているところ、後者については今夏よりスコットランドに留学する吉田有紀さんが、日本では困難な初版本からの作品入手に頑張ってくれる予定です。

 このような共同研究を通して、院生および修了生たちが研究における正確さと集中力、持続する意志の大切さなどを体得し、みずからの研究の発展に資することを期待しています。なお、アイルランドに留学していた三木菜緒美さんはUniversityCollege, Dublinより修士号の学位を取得して帰国しました。上記の吉田有紀さんは国際ロータリー財団の奨学生として留学するもので、三木さんに続く快挙です。

  “Slow but Steady”が研究室のモットーです。

 

   

 


最終更新日 : April 6, 2005>