「香住ヶ丘レヴュー」執筆要項
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フラーのフェミニスト言説をめぐって
[タイトル:平成明朝体W3、16ポイント、ボールド体]
福岡 撫子
[著者名・本文:平成明朝体W3、14ポイント;英数字にはCenturyを設定]
19世紀のアメリカを代表する作家、マーガレット・フラー(Margaret Fuller, 1810-1850)とウォルト・ホイットマン(Walt Whitman, 1819- 1892)は、作品でフェミニスト宣言をした作家たちである。フラーは短い人生にもかかわらず、詩人、文芸評論家、ジャーナリストとして社会の矛盾を指摘し、代表作『19世紀の女性』(Woman in the Nineteenth Century, 1845. 以下の引用ではWと略す。)で男女の平等と女性の権利を主張した。
一方、詩集『草の葉』(Leaves
of Grass, 1855-1892. 以下の引用ではLと略す。)で知られるホイットマンも、アメリカの大衆、民主主義、魂と肉体の同等性とともに男女の平等を歌った詩人である。
本論では、この2人の男女作家が大胆に描いた革新的な女性像をもとに、両者のフェミニスト言説を分析する。まず、19世紀前半のヴィクトリア社会において、フラーが提示した女性像は当時の人々から見れば「常識はずれ」であったことを論じ、次に19世紀後半のホイットマンの主張が進歩的女性たちの賞賛を勝ち得た背景を探る。最後に多くの点で共通する両者のフェミニスト言説を比較し、相違点であるジェンダーの境界について論じる。[2桁以上の数字には半角使用]
[章の区切りに1行のスペース]
[章の見出しにアラビア数字とボールド体]
1 フラーの「常識はずれ」の女性像
フラーの並はずれた知性とけた外れの行動力を知ることは、『19世紀の女性』を分析する際の重要な前提となる。彼女は女人禁制のハーヴァード大学図書館の使用を許可された最初の女性である。またラルフ・ウォルドー・エマスン(Ralph Waldo Emerson)に依頼され、1840年から42年まで超越主義者たちの文芸誌『ダイアル』(The Dial)の編集長を務めたことからも、彼女が男性エリート集団であった超越主義者グループのリーダーとして、ふさわしい人物だったことがわかる。けたはずれの行動力については、独身女性でありながら付き添いもなく旅をしたり、大都市の新聞社初の女性編集員となり、さらに1846年合衆国初の女性海外特派員としてヨーロッパに赴き、47年から49年まで戦時下のイタリアから記事を『ニューヨーク・トリビューン』紙に送った世界初のプロの戦争特派員(エドワーズ12, 22)であったことなどから想像できよう。
レトリックの点では批判もあるが、1『19世紀の女性』はアメリカ人が女性の「知的、経済的、政治的、性的」問題について論じた最初の重要なフェミニズム論であった(Oxford 234)。出版当時、フラーの並はずれた知性とけた外れの行動力を知ることは、『19世紀の女性』を分析する際の重要な前提となる。彼女は女人禁制のハーヴァード大学図書館の使用を許可された最初の女性である。またラルフ・ウォルドー・エマスン(Ralph Waldo Emerson)に依頼され、1840年から42年まで超越主義者たちの文芸誌『ダイアル』(The Dial)の編集長を務めたことからも、彼女が男性エリート集団であった超越主義者グループのリーダーとして、ふさわしい人物だったことがわかる。けたはずれの行動力については、独身女性でありながら付き添いもなく旅をしたり、大都市の新聞社初の女性編集員となり、さらに1846年合衆国初の女性海外特派員としてヨーロッパに赴き、47年から49年まで戦時下のイタリアから記事を『ニューヨーク・トリビューン』紙に送った世界初のプロの戦争特派員(エドワーズ12, 22)であったことなどから想像できよう。.....
注[中央寄せ]
[注と引用文献には、平成明朝W3、12ポイントを使用]
1 これまで批判されてきた『19世紀の女性』のレトリックは、最近ではフェミニスト・ディスコースだと解釈される。Kolodny, 206-230. Steele,138.
2 ...
引用文献
Capper, Charles. Margaret
Fuller: An American Romantic Life. New York: Oxford UP, 1992.
Ceniza, Sherry. Walt Whitman and 19th-Century Women Reformers. Tuscaloosa: U of Alabama P, 1998.
Chevigny, Bell Gale. Introduction to The Feminist. The Woman
and the Myth: Margaret Fuller's Life and Writings. New York:
Feminist, 1976.